
こんにちは、Tatsuです。
ランニングを始めて6年、家の周りを1km走るのが精一杯だったレベルが、54kmのトレイルランニングの大会で完走を果たすことができました。
先日、毎年10月に長野県で開催されている志賀高原エクストリームトレイルに参加してきました。




本番当日は天気に恵まれ、とても気持ちよかったです。
大会から1週間が経過した今朝、10km程度ジョギングしてきましたが、筋肉痛が9割程度、やっと完治したかなといった状況。
この1週間は筋肉痛との戦いでまともに生活が送れませんでしたが、その分充実感に繋がっています。

本記事は、大会ブログとは違った視点から
「54kmのロングトレイルを経験した実体験を踏まえ、ロングトレイル走破に向けて必要になるエイド、ギアについて」
解説していきます。
Contents
トレイルランニングブログ|ロング走破のためのエイド

ロングトレイル走破のためには、体内に蓄えられている栄養素ではエネルギー供給が不足します。
ラン中に適宜補給していく必要があります。
今回のレース距離は54km。
予想タイムが10時間だったので、エイドを十分活用していきました。
「45-60分に1回、エネルギージェルを1つ摂取」
「クエン酸飲料を用意して飲みたいタイミングで飲む」
一般的に、マラソン競技において「30km」以上の距離を走る際は、ハンガーノックの可能性が高まるため、栄養補給が必要といわれています。
ハンガーノックとは
体内の糖質が枯渇し力が抜けること
ヒトは体内に栄養源である糖質を蓄え、必要時に分解してエネルギーに変えますが、蓄える分には限界があるためです。

トレラン中のエイド
○補給食は固形物よりもジェルや流動物
○1時間を目処に100kcal摂取する
○糖質以外にも、BCAA・クエン酸を摂取する
○ミネラルにも配慮する(マグネシウム とナトリウム)
○エルゴジェニックエイドの活用をする(コーヒー)
ランニング中、糖質とBCAAだけ摂るのではなく
足のつり予防でマグネシウムを補給すること
カフェインを摂取し交感神経を賦活すること
これらが重要です。
mag onとメダリストには、糖質・BCAAに加えマグネシウムとカフェインが含まれています。

加えて、試走で必要だと感じたのが「塩分」でした。
後半30km以降、塩気が欲しくなるので、今回の大会でコンソメスープやチップスターがエイドで用意してくれてあったのは助かりました。

理由は携帯性のよさと、脂質が含まれているところ。
今回のロングトレイルでも2つ用意し、後半摂取しました。
去年のフルマラソンの時からのお気に入り、ライスピュレも携帯
パラチノースが入っているので緩やかにエネルギーへ変換してくれ、かつ適度な咀嚼感と胃への負担で、空腹ストレスを軽減してくれます。

30km以上走る際はエネルギー不足によるハンガーノック防止に重要です。
更に、クエン酸は「有酸素運動継続」のために取り入れていきます。
ロングトレイルはフルマラソン以上に長い時間を要します。
今回の大会はゴールの予想タイムが10時間だったので、長時間動き続ける必要がありました。
クエン酸は、糖質や脂質を燃やして有酸素運動を継続させる上で不可欠な栄養素であり、糖質だけでは上手くエネルギー生成ができません。
細かい生化学の話は割愛しますが、あらかじめ身体にエネルギーを蓄えるには限界があります。
初めてロングトレイルを経験する人は特に「レース中」に栄養を補給していく必要があります。

今回私が用意したドリンクは、メダリストとジャコラのドリンクでした。
スタートから1.5Lをボトルに作って持っていき、それぞれのエイド(17km、26km、40km地点)で500-1000mlを作成。
BCAAも入っているため、タンパク質分解を防ぎ、かつクエン酸の枯渇を防いで長時間脂肪燃焼をサポートしてくれます。
結果、後半でもエネルギーの源である「ATP」を産生でき、運動を継続することが可能になります。

長時間・長距離を体感するとわかります。
スティックタイプを用意すればエイドで水をもらうことで追加して作ることができます。
もし購入する際はスティックタイプを用意することをオススメします。
練習では4L程度を用意する必要がある試算でしたが、実際は3L程度で十分でした。
練習時の気温が20℃に対し、今回出場したレースは氷点下2-3℃〜10℃未満でしたので、汗で水分を奪われることがありませんでしたね。

ロングトレイルのエイドのポイント
◯ 45-60分に1回、エネルギージェルを摂取
◯ エネルギージェルはマグネシウム とカフェインが含まれたものも用意する
◯ ドリンクはクエン酸が含まれたものを選ぶ
◯ BCAAはエネルギージェルやドリンクに含まれているもので総合的に補う
トレイルランニングブログ|ロング走破のためのレイヤリング


気温の低い戦いでは「熱を逃さない」ことは重要な課題です。
トレランはハードスポーツであり、登りでは汗を沢山かきます。
下りもあるので汗が乾いて気持ちが良いんですが、気温が低いので気持ち良さを通り越してすぐ冷えます。
この汗冷えが侮れず、一般的な登山含め、体温を上げられないとパフォーマンスはグッと下がります。
下界に比較し天候がすぐ変わる山岳エリアでは、体温調整の対策は十分行うのが無難です。
そのために「レイヤリング」が必要になります。

大会当日のレイヤリング
① ドライレイヤー:ファイントラック DRY LAYER BASIC
② ベースレイヤー:アンダーアーマ コールドギア
③ ミッドレイヤー:モンテイン スリップストリーム GL

使わない時はザックに仕舞っておけるのでオススメです。
以上が上半身のスタート時のレイヤリングです。ここに適当な速乾性Tシャツを挟みます。


下半身は、ランニング用のパンツを履き、CEPのコンプレッションロングソックス、その下にファイントラックのドライレイヤーを着用。
コンプレックスによって浮腫が抑えられ血行改善に役立ちます。
長時間の着用は辛いので、コンプレッションのない靴下も考慮。
トレーニングによりカラダを鍛え、パフォーマンスアップをしていく他、鍛えたパフォーマンスを最大限活かすレイヤリング技術を身につけることも、ロングトレイル走破には必要です。
他人へ迷惑をかけないことにも繋がるため、カラダの反応をみながら自分に合うウエアを探していきましょう。

混乱してしまう方は、必ずファイントラックのレイヤリング技術を基本にしましょう。
トレイルランニングブログ|ロング走破のための関節の保護

長距離ランの関節への負担は侮れません。
たったの一歩では小さい負荷でも、何万歩、何十万歩と繰り返せば、骨や関節に必ず負担がきます。

対応は「テーピング」か「ポール利用する」か。
直立立位を取るためには足が床に接地する必要があり、その上に膝ー股関節ー体幹と連なりますから、土台となる足部をきちんと整えるが重要です。
足部は疲労に伴いアーチが潰れてきて本来の強固な構造が取れなくなるので、アーチ保護の観点を第1とし、加えて、膝に対しても側方へのスラスト予防でニューハレを貼付


補足|Tazが経験したレースからトレランの魅力を考える

ここからは私が参加したロングトレイルに対する私見です。
私が参加した「志賀高原エクストリームトレイル ロング54km」は、10月開催の紅葉真っ盛りのシーズンで行われます。
前半30kmまで山岳ルートを形成し、高強度の負荷がかかり、後半20kmは気持ちの良いトレイルルートでスピードを出せ、
50km手前でゲレンデ劇登りを入れる。。。
まず、コース設計の工夫がロードにはない「過酷さ」を生み出します。
ロングトレイルは、単に大会で完走した、というよりはカラダを強くする魅力があります。
環境も活用しながら。
なかなか1人でこのようなルートで追い込みをかけることはできないため、想像を超え面白味が味わえます。
また、ロードのマラソンと全く違うスポーツだと実感するはずです。
コンクリートの上を走るわけではないので関節への負担は少なく、「筋肉へ」負荷がかかる感じで、個々の体力に合わせて生活に取り入れれば、健康増進に繋がると感じました。

スポーツ庁も後援しており、国内外から参加者が集まります。
自分のレベルに応じて大会難易度を選べば、カラダをしっかりと鍛えることができるのです。
私の考えるトレランの魅力は「自然の中を駆け巡りながら、自分のペースで、カラダに負荷をかけ、鍛え、日頃のストレスを忘れさせてくれるところ」です。
日頃のストレスを忘れさせてくれるのは、高負荷によるもの。
やや強引な方法かと思いますが、ヒトは筋肉の痛みを感じると他のことは考えられなくなります。
「今この時」に集中できるからですね。
デジタルから離れる時間は絶対に必要ですよ。
やらないとわかりません。
まとめ|トレランを長く続けるために

私がトレランを始めたのは2014年。
大会に出たのは2015年で、距離は13kmでした。
その後、20km、30kmと距離を伸ばしていったのですが、その都度無理せず、段階的に難易度を上げていきました。
54kmまで経験するとは、正直思いもよらなかったです。
元々は体重管理で始めたランニングでしたが、ランニングを通じて様々な経験を積み、人生が豊かになっています。
良いトレランライフを!
トレイルランニングの記事は、今回の大会参加にむけた準備ブログや本番のブログ、その他必要なギア等紹介している記事もありますので、興味のある方はそちらも参考にしてくれたら嬉しいです。
それでは!