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筋力強化の最大化の工夫|低負荷では筋肉はつかないのか??

9月 5, 2020

本記事では「低負荷では筋肉はつかないのか」という点について解説していきます。

過去記事で、筋力強化のメカニズムから、筋力アップにはどのような観点が必要なのか解説しました。

①機械的緊張 ②代謝ストレス ③筋損傷 の3点が筋力強化には重要なファクターです。

「じゃあこれ通りでないと効果がないのか」

というのが今回の内容です。

筋力アップを図るなら低負荷ではダメなのか?

結論、高強度でなく、低強度でも筋力はついてくれます。

1RM(1回あげるのが精一杯の負荷)の60%以下であっても、筋肥大は見込めるという研究結果が出ています。

しかし、理想とする高強度での負荷と比較して、約3倍のトレーニング量が必要です。

80%1RMの負荷で8回×3セットが高負荷群(従来から言われている効果が出る群)と比較した場合、同じ効果を得るには30%1RMの負荷で8回×12セット(低負荷群)が必要とされています。

時間はかかりますが、効果がないということではありません。

全くしないよりは、普段の生活に+αで筋肉を使っているわけですので、あんまり筋肉を厚くしたくない人などは、返って良いのかもしれません。

この量を愚直にやるのはちょっと大変かもしれないですね。

食事制限を強化して脂肪を落とし、体脂肪率を下げたほうが、綺麗な身体には近づきそうな気もします。

低負荷でも筋力強化を効率化させるコツ

アメリカの論文で、低負荷での筋トレを効率化させるために、血流遮断のための圧迫を利用して、代謝ストレスを上げて行った場合の効果を検証しています。

日本で「加圧トレーニング」と呼ばれるものです。

活発に動いている健常者やアスリートを対象とした研究において、静脈血の流れを制限するのに十分高く、筋肉への動脈血流量を制限するのに十分高い圧に設定するすることで、低負荷(最大筋力の20%の負荷)であっても筋力増強、筋肥大効果が見込めるとされています。

過度な圧迫は不快感を招きかねず、また最適な圧をかけた状態で行った運動と比較して、効果が高いといったことはないようです。

電気刺激の効果はいかに?

シックスパッドで有名な「EMS(Electromyostimulation)」

筋肉にパットを貼って筋力をつけるといった機械で、家にいるときに実践できていいなと思いますが、果たして効果はどの程度なのでしょうか?

動きに生かすためには動きの中で筋肉を使わないといけないため(特異性の原則)、ただ電気刺激を入れて筋肉が付いたって、しょうがない??

高齢者を対象とした研究では、EMSを用いた筋力強化は自分で行う筋力強化と同等の効果が得られるようです。

必要な量は1回30分、週3-4回、8週間が目安とされています。

しかも、高齢者に関して重要なバランス強化に良い影響があるとされ、ただ筋肉がつく、というだけではなく転倒予防の効果も期待できます。

筋の厚みとパフォーマンスには正の相関があるのは健常者ではっきり示されています。

また、近年は全身に電気刺激を送って強化を図ることも検討されています(WB-EMS:whole-body ELECTROMYOSTIMULATION)。

筋力だけでなく最大酸素摂取量も評価しており、まだ研究数が少なく今後の検討を待つ必要がある段階ですが、データが蓄積され効果が示されれば、サービス展開がされることが期待されます。

いづれにせよ、筋肉をつける目的が何かによって、行うトレーニング内容やレベルが異なりますね。

まとめ|ライフスタイルに合わせてトレーニングを見直そう

様々な低負荷での筋力強化の実践方法をまとめてみましたが、低負荷でも筋肉がつくなら、それぞれのライフスタイルに応じて適度な部分を探すほうがよさそうですね。

生活に組み込んでいく以上、現実性を加味しなければなりません。

WHOでは「身体活動Physical activity」と言う用語を用いて、成人のアクティビティの見直しを提言しています。

こちらの記事もどうぞ。

身体活動とは|考え方や方法、やり方について解説

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それでは!

Reference:

Ikezoe T, et al., Effects of low-load, higher-repetition versus high-load, lower-repetition resistance training not performed to failure on muscle strength, mass, and echo intensity in healthy young men: A time-course study. 2017

Michal Wilk, et al., Technical and Training Related Aspects of Resistance Training Using Blood Flow Restriction in Competitive Sport - A Review. 2018

Langeard A, et al., Does neuromuscular electrical stimulation training of the lower limb have functional effects on the elderly? 2017

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