

ケトジェニックは最短8週間で効果が期待できます。しかし、やり方や目標次第ではもっと早く、効果を得ることが可能です。
☑️ プロフィール

国内・海外の論文を下に減量について考える個人ブログを運営。
腹を出さずに9年になるダイエットブロガーです。
これまで多くの減量方法を実践、試行錯誤し、20代にあった腹を出す心配がなくなりました。
「ダイエット中も脂質を摂って構わない」
ダイエットに新しい概念を与えてくれた「ケトジェニック」ですが、効果が出るには期間がかかります。
一般的なローファットダイエットとの対比も含め解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
それではよろしくお願いします。
Contents
ケトジェニックの効果が出るまで|ケトジェニックの外観
ケトジェニックダイエットとは、糖質摂取量を減らし、脂肪摂取量を増やして体脂肪燃焼を促進させるダイエット戦略の1つ。
ケトジェニックの概念は、もともと小児てんかん発作の管理目的に、Russel Wilder博士が1921年に初めて開発しました。

ケトジェニックの外観
① 糖質を50g/日未満に下げる
② タンパク質1.0-1.5g/日未満にする
③ 脂肪摂取の制限を設けない
上記3つを遵守し、食欲が低下し総カロリー摂取が減ることで、開始後体重減少が期待できます。
「ダイエット中はお肉を食べてはいけない」
といったイメージがありましたが、それを覆す見出しで
「ダイエット中でも肉は食べていい!」
などといったキャッチーさで有名になりました。
体内の糖質を枯渇させ、「糖新生経路」という通常使わない代謝経路を用い、脂肪細胞の酸化を促して体脂肪を燃やすとするもの。
ただ、いきなり糖新生モードに入るわけではありません。
次に、体内がケトジェニックモードに入る日数について触れていきましょう。
ケトジェニックの効果が出るまで|体内の代謝方法の変更と必要な日数
糖新生経路が活性化するには「体内の糖質を切る」作業が必要です。
体内に蓄えられた糖質が枯渇することで、脂肪酸の酸化が促進され、ケトン体と呼ばれる新しいエネルギー源が提供されます。

糖新生経路の活性化
3日間糖質を切ることで、体内の糖質が枯渇し、ケトン体産生がアップする。
そして、糖新生は3日間持続することができ、その後は「追加のエネルギー源」が必要になります。

コーヒーにMCTオイルが入ったバターコーヒー
油ぎっしりのステーキ肉
赤身ではダメで、「脂肪」を摂取しなければいけないのが肝。
「ダイエット中なのに肉の油を摂っていいって、にわかには信じがたい」
ただ、デメリットもあるんです。。

大量の脂質摂取において、倦怠感の増加や消化不良をきたすケース。
「カラダに合わない」ヒトが出てくるほどです。
3日間は糖質を切って枯渇させ、その後も大量の脂肪をとり続けなければならないため、実行に移す際はそれなりの覚悟が必要です。

合わなければやめたらいいですし、一歩踏み出さないことには始まりません。
次に、具体的な研究成果を見ていきましょう。
ケトジェニックの効果が出るまで|実際の研究データを参照
ケトジェニックは現在、以下の効果が期待されています。
ケトジェニックの効果
体重減少
脂質異常症の改善
血圧低下
インスリン感受性の改善
ここでは体重減少に着目し、その効果について触れていきます。
20-60歳の男女20人の肥満症例を対象に8週間実施。
主食・野菜からの糖質摂取量を50g/日に設定。
脂質、タンパク質は総摂取カロリーの43%をそれぞれ摂取。
タンパク質は理想体重の1.0-1.2gに設定。
ビタミン・ミネラル・オメガ3は適量を提供。
総摂取カロリーは700-900kcal/日。
ーAnna Valenzano, et al., 2019
結果、体重は平均で91→78kgまで減少。
BMI換算で32→28まで低下。
LDL、トリグリセリドも著明に低下。

脂質を摂取していても、体脂肪は減ることは明らかのようです。
ただ1点注意しなければならないのが、「カロリー管理」です。
今回取り上げた研究結果はVLCD(Very low calorie diet)を改変したVLCKD(Very low calorie ketogenic diet)で、カロリーを大幅にカットしている分、短期でかなりの成果を上げています。
一般的に、体重減少には「負のエネルギーバランス」、すなわち「カロリー制限が必要」とされています。
ポイント
低炭水化物食と低脂肪食いずれもダイエット効果を得ることが可能だが、どちらも「カロリー制限」をしている点を考慮しなければならない。
ーNadia Manor, et al., 2015
摂取カロリーを一切考慮しないでケトジェニックをして、痩せるかどうかは今後の検討課題。

ケトジェニックダイエットがテーマの複数の研究を眺めると、6-12ヶ月は効果を見た方が良いとの意見が見られますが、ここは「どれだけカロリーを削れたか」にも注目すると良いでしょう。

「カロリーを適宜カットし、タンパク質は体重分は最低限確保すれば、糖質と脂質は継続可能なやり方で食べてよさそうだな」
経験的にも、これくらいの温度感で理解するとベターかなと思います。
まとめ|ケトジェニックの効果が出るまで諦めずに継続しよう
以上「やっぱりカロリー管理が重要|ケトジェニックの効果が出るまで」でした。
ダイエット=過酷な食事制限
というイメージが覆されたある意味画期的なダイエット戦略であるのは事実。
そのまんま真似るというよりは「自分に合う形で適宜改変」で現状が良いのでは、と思ってます。
快適なボディメイクライフを。
それでは!
Reference:
Alexander Muacevic and John R Adler, Advantages and Disadvantages of the Ketogenic Diet: A Review Article. 2020
Anna Valenzano, et al., Effects of Very Low Calorie Ketogenic Diet on the Orexinergic System, Visceral Adipose Tissue, and ROS Production. 2019
Nadia Manor, et al., Effects of low-carbohydrate diets v. low-fat diets on body weight and cardiovascular risk factors: a meta-analysis of randomised controlled trials. 2015