運動

自転車エルゴメーターのワットとAT、最大酸素摂取量について解説

9月 16, 2020

悩んでいる人
エルゴメーターを上手く活用したい。

ワットは何を意味しているの?

 

こういった疑問に答えます。

 

☑️ 本記事の内容

○自転車エルゴメーターに表示されるワットの意味
○自転車エルゴメーターのワットから運動強度を予測する
○AT、最大酸素摂取量との関係性

 

☑️ プロフィール

国内・海外の論文を下に減量について考える個人ブログを運営。
腹を出さずに8年になるダイエットブロガーです。
これまで多くの減量方法を実践、試行錯誤し、20代にあった腹を出す心配がなくなりました。

 

今回の記事では、自転車エルゴメーターのワットに関して解説していきます。

 

自転車エルゴメーターはエクササイズに最適な種目の1つです。

 

エルゴメーター をこいでいるとモニターに表示されるいくつかのパラメーター。

 

その中で、今回は「Watt:ワット」の意味、どう解釈するのか、ポイントを絞ってまとめましたので、非最後までお読みください。

 

それではよろしくお願いします。

 

自転車エルゴメーターのワットが意味しているものとは?

エルゴメーターをこいでると表記される「〜W(Watt:ワット)」。

 

負荷を上げ、こぐスピードを上げていくと消費率(1時間当たりのカロリー消費)の値がどんどん上がっていきます。

 

タツ
ワットの意味、みなさんご存知ですか?

 

ワットって運動強度??」

 

運動強度を間接的に表してはいますが、正確には運動強度そのものではありません。

 

タツ
ワットの計算式は以下の通り。

 

ワットの計算式

W=トルク(N・m)×ペダル回転数÷9.5

 

トルクの表記はエルゴメーターの種類によって記載が異なり、「Nm」か「kgm」で表されています。

 

「Nm」で示されていれば上記の式のまま、「Kgm」で示されていれば「×10」が必要です。

 

タツ
「kgm×10=Nm」だからです。

 

「W(ワット)」の意味は、「1秒間にできる仕事の大きさ」です。

 

ポイント

Watt(ワット)とは「1秒間にできる仕事の大きさ」のこと

 

言い換えると「仕事率」です。

 

運動強度とは言いません。なぜなら「物体に力を加えている」からです。

 

自転車のペダルに力を加えて算出している数値であり

「ある重さの物体を、どれだけの時間で、どれだけの距離を動かせるか」

を示しています。

 

馬力とトルク

馬力がある=スピードがある

トルクがある=より重いものを動かせる

ペダルには中心軸があり、ペダルの長さによってこぎやすさが異なりますよね。

 

ペダルが中心軸から離れていると、同じ負荷でも軽い力でこぐことができます。

 

中心軸にかかる負荷を設定し(N)、ペダルの長さ(m)によって、トルクが算出されます。

 

これが、「Nm」の単位の本質です。

 

タツ
回転軸とペダルの距離が短いと、速くこいでもなかなか前に進みません。

子供用の自転車など。

から漕ぎしているみたいになります。

ギアを上げると1回転あたりの負荷が上がるので前には進みますが、非効率的です。

 

トルクの単位は、1993年以前は「kgm」でした。1993年以降、「Nm」となりました。

 

質量「kg」に力の概念を入れて、「kgf」(物体にかかる単位)。

 

その力に対し、長さmを乗算して、回転を生み出す力として「kgf・m」としています。

 

Nも力の単位ですので、mを乗じて「Nm」と表示されています。

 

kgfとNm

1kgf・m=9.8Nm(約10Nm)

1Nm=0.102kgf・m

 

上の式と下の式は意味は全く同じです。

 

先の式で「×10」していましたが、正確には「×9.8」

タツ
「エルゴメーターとワット」を考える際は「ペダルをこぐ」という仕事(物体に力を加えて動かすこと)をしていると一旦頭の中を整理してください。

 

ペダル、仕事の概念を理解するには、このような単位、数値が出てくるんですね。

 

以上のことから、「1秒間にできる仕事の大きさが仕事率=ワット(Watt)」となるわけです。

 

ポイント

1秒間にできる仕事の大きさ=仕事率=ワット(Watt)」

 

ちなみに仕事の単位は「J(ジュール)」です。

 

J=力の大きさ(N)×移動距離(m)

トルクの単位としてNmは先に出てきましたね。

 

仕事率(ワット)は言い換えると、「1秒間に何Jの仕事をするか」なので、以下の式が成り立ちます。

 

W=J×かかった時間(s)

懐かしいような理科の式たち...カロリーも計算できますが、もう割愛しますね。

 

実際にエルゴメーターを使用している場面では、「Nm」と(もしくは「kgfm」)、その抵抗をどのくらいのスピードで漕いているか(rpm:1分辺りのペダル回転数)が重要です。

 

エルゴメーターのワット数から運動強度を想定する

自分で数値を読み取って運動強度がどの程度か判断することは、十分可能です。

 

なぜなら、誰でも最初は、各パラメーターを計算して強度設定に役立てることはできないからです。

 

私自身も、エルゴメーターを使って指導を始めたとき、知識が0だったので、運動強度を明確に規定できませんでした。

 

ここまで読んだ方は、もしかすると

「うまく調整してあげたいけど,いろんなパラメーターを見なくてはいけないから大変だな・・・」

そう思うかもしれません。

 

しかし、問題ありません。

 

私も苦労しましたが、しっかりと関連づけができれば、しっかりと理解することが可能です。

 

繰り返しですが、ワットを使った指導経験0でも問題ありません。

 

タツ
エルゴメーターを漕いで、ワット毎のおよその運動強度は以下の通り。

ワットから想定される運動強度

30w:3.5METs

90-100w:6.8METs

161-200w:11METs

 

METsは体重も規定因子の1つのため、一概に上記の値とは言い難いですが、目安として参考になります。

 

運動強度に関する詳細な情報は下記記事から↓

運動強度(メッツ)の概念を徹底理解|カロリー計算を詳細に捉えよう

続きを見る

 

自転車エルゴメーターのワットとAT / 最大酸素摂取量との関係性

今回は「エルゴメーターとワット」をテーマに、運動強度の調整の話も含め、まとめました。

色々なパラメーターが一度に出てきて混乱すると思います。

過去のブログでMETsや身体活動、有酸素運動に関する記事をまとめています。

用語の整理は大切です。しかし、いづれの言葉やパラメーターを用いたとしても、結局のところ「個人にとっての最適な負荷量はどのくらいなのか?」がポイントです。

ここがわかると、持久力をつけたいのか、瞬発力をつけたいのか、筋肉をつけたいのか、運動の目的が明確化し、設定内容が明確になります。

1992 日本人年代別基準値(エルゴメーター)
海外の分類(Weber-Janicki分類)

エルゴメーターで測定した日本人のATポイント、最高酸素摂取量と、それぞれの低下が示す重症度です。

上の表の値は酸素の値で、単位は「ml/min/kg」。これは、体重1kg辺り1分間に○mlの酸素を利用する、ということです。

運動強度の記事も参考にしながら、ワットとメッツ、酸素摂取量について考えてみてはいかがでしょうか。

運動強度(メッツ)の概念を徹底理解|カロリー計算を詳細に捉えよう

続きを見る

それでは!

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